
本展は「写真ゲーム」というシリーズから選ばれた作品で構成されている。当初、過去10年以上にわたって撮った多くの写真がほとんど無意味でありながら、放置して捨てるのが惜しい「鶏のあばら骨」となっていることに気付いた。それでこれらの無用な写真を破壊し始めた。
最初の1枚を引裂くと、引裂きの痕跡が偶然にも写真内部の平凡で安定した構造を壊した。それぞれの写真は安定した構造を持っていて、その本質は過去のものであり、今すぐに写真を撮ってもそれは過去のものに過ぎない。スーザン·ソンタグはかつて「写真はすべて死を連想させるもの(メメント·モリ)である」と言ったことがある。引裂くという行動は写真に新たな命を与え、復活させるような気がした。
そして、次の写真に着手した。写真を切ったり、しわを寄せたり、写真のイメージを削ったり…私は写真に対して外科医の如く、手術を施すかのように取り組んだ。自分の撮った写真が足りなくなったら、他の写真を収集し始めた。これらの写真はすべてネガが残されていて、暗室で現像して壁に貼り付け、観察を繰り返した。写真に内包されたドラマチックな構造や異なる空間を発見し、またその構造や空間に対してさらに様々な手法を施した:コラージュしたり、焼却したり、その他関連するアイテムと組み合わせて写真インスタレーションにしたり...
徐々に、このような創作方法に定着してきた。私が撮影したものと集めてきた大量の写真の中で、利用できるのはごくわずか、おおよそ1万分の1の確率しかない。瞬時に解析法を見つけられる写真もあれば、壁に飾り、数年経ってようやく解析法が発見されるものもある。これはゆっくりとした成長の過程であり、実に多くの場合は運と待つこと次第。
最近、写真を利用し、いくつかの大型インスタレーション作品を制作した。このような創作法は、正確な写真を不正確にすることで、撮影者の意図を消した。イメージの触覚と認知体験の境界をぼかし、写真の外延を拡張しようとした。イメージと観客の関係に疑問を投げかけるといった方法を通じ、決められた関係性から離れる画像を作り、イメージにより引き起こされた歴史的虚構を揺さぶった。
——蔡 東東
[ アーティスト‧トーク]
鈴木のぞみx蔡東東
特別内容:
今回展示される『Mask』という作品を活用したパフォーマンスが行われます。初日のみの上演となりますので、ぜひご覧いただき、お楽しみください。
出演者:田路紅瑠美、他
6歳よりダンスを始め、17歳より加藤みや子に師事。日本大学芸術学部演劇学科卒業後、ダンサー·振付家として国内外で活動。
2021年東京オリンピック開会式にダンサーとして出演。同年、中国にて制作·上演されたミュージカル「人間失格」に長谷川寧の振付助手として参加。2024年2月帝国劇場にて上演予定のミュージカル「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」にも振付助手として参加。
https://u-2alice.wixsite.com/mysite-4
詳細スケジュール:
15:00-15:20 パフォーマンス
15:30-17:30 アーティスト·トーク(日⇋中通訳付)
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パフォーマンスとアーティスト·トークは同一イベント「アーティスト·トーク」として、ご応募ください。
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当日、イベント開催中に参加者以外の方の展示観覧はご遠慮させていただきます。どうぞご了承ください。
開催日:2023年11月11日(土)
15:00−17:30
会場:ARTiX³
定員:15名(会場観覧)
参加費:1,000 円(要予約/当日現金でお支払い下さい)
「JCA COMMUNITY」メンバー:無料(要予約)
申込み方法:
お申し込み方法: 電子メール、またはWeChatにて下記申込先までご連絡下さい。定員に達し次第受付終了いたします。
お申し込みの際は件名「アーティスト·トーク②参加 」とし、お名前、ご連絡先(電話番号、WeChatのいずれか)を明記の上お申込み下さい。
[ 例 ]
件名:アーティスト·トーク②参加
名前:根岸 三子
電話番号:03-6458-1868 / WeChat:JCA_Association
申込先:
MAIL:info@jca3.art
WeChat:JCA_Association
WeChat:申込用QRコード
[ 申し込みのご注意 ]
■ お電話でのお申し込みは受け付けておりませんのでご了承下さい。
■ 本文にはお名前、ご連絡先を明記下さい。
■ 会場観覧の場合、席に限りがございますので、キャンセルの場合にはお早めにご連絡頂きますようお願い致します。
■ お申し込みいただきましたら折り返し電子メール、またはWeChatでご連絡差し上げます。
■ ご記入いただいた個人情報は、上記の利用目的のみに使用し、第三者に提供することはございません。

